2020年9月10日更新
救急車を呼ぶときは、大変切迫した状況です。目の前に苦しんでいる人、あるいは意識がない人がいることは間違いありません。しかし一方で、近年救急車をタクシーの代わりに使う人が多くいることも問題となっており、簡単に救急車を呼ばないよう啓蒙もおこなわれています。いざ急病人が発生したときに救急車を呼ぶべきなのか、迷うことも多いでしょう。
そこで、どんな症状や状態のときに呼ぶべきなのか、その際病院へ持参するもの、日頃から準備しておくとよいものなどをまとめてみました。また、転倒による高齢者の骨折は、救急搬送が必要になる場合もあります。日頃から転倒リスクを減らすよう、心がけましょう。
図で示した症状は非常に重篤な疾患の一症状の可能性があるので、速やかに救急車を呼びましょう。
その中でも特に気をつける症状があります。
意識(脳出血・脳梗塞・ショック・不整脈など)
呼吸(肺炎・喘息・気胸など)
循環(心筋梗塞・不整脈・肺動脈血栓塞栓症など)
麻痺(脳出血・脳梗塞・大動脈解離など)
これらは命の危険が迫っていることを示している可能性があるので、迷わずすぐに救急車を呼びましょう。
お薬手帳、または現在内服しているお薬
血圧・血糖管理手帳
他院での治療歴などの情報(診療情報提供書(CD・フィルム)、看護添書、基本情報など)
※入院や治療などに関して、方針を決める決定権のある方の来院も大切です
日頃から気になる症状などメモをしておくと、動揺した時でもそのメモを渡すことで確実に情報を伝えることができます。
図は高齢者に多い転倒時の4大骨折部位です。痛みで歩行できない脊椎圧迫骨折や出血量の多い大腿骨骨折は、救急車を呼ぶべき状態です。
特に抗凝固剤を内服している場合や、両側の大腿骨が同時に折れた場合は命にかかわるので、早急に医療機関に搬送して出血量を減らすことが重要になります。
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