脳神経外科
脳神経外科では、くも膜下出血、未破裂脳動脈瘤・脳内出血、もやもや病などの脳血管障害に対する外科的治療、脳・脊髄腫瘍、頭部外傷、顔面痙攣や三叉神経痛などの機能的神経疾患、頚椎椎間板ヘルニア・頸椎症など脊髄疾患などさまざまな脳・神経系の疾患を治療の対象にしています。
脳神経外科関係の症状
突然生じた頭痛や嘔吐
慢性的な頭痛は片頭痛、緊張型頭痛など神経内科領域の頭痛のことが大部分ですが、突然生じた頭痛や嘔吐・神経症状を伴う頭痛などは頭蓋内出血や腫瘍性病変が原因の場合もあります。
目の異常
「両眼で見たときにものが二重に見える」「見える範囲が狭くなった」などの症状は、眼を動かす神経や視神経に何らかの異常がある可能性があり、脳血管障害、脳腫瘍などの可能性があります。手足のしびれ・脱力、歩行障害、言葉が出ない、ろれつが回らない
脳や脊髄の神経障害の可能性があります。 一過性で症状が軽快し元に戻っても、重篤な症状に進行する可能性があります。
顔面の痛み、片側顔面(目及び口の周囲)のぴくつき
三叉神経痛、片側顔面けいれん(pdfが開きます)は、手術で治癒する可能性が高い疾患ですのでご相談ください。
治療している主な病気
以下が手術対象となる主な疾患です。手術にならない場合は、内科的治療、経過観察などをおこないます。
脳血管障害
未破裂脳動脈瘤、クモ膜下出血(破裂脳動脈瘤)
脳内出血
・脳動静脈奇形
・内頚動脈閉塞症、中大脳動脈閉塞症、頚部内頚動脈狭窄症
(外科的処置を要しない一般的な脳梗塞の治療は、当院では主として神経内科が担当しています。)
脳腫瘍
・種々の脳腫瘍、眼窩内腫瘍
脊椎脊髄疾患
・頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症
脊髄腫瘍
・キアリー奇形、脊髄空洞症
・脊髄動静脈奇形
(腰椎椎間板ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症などの腰椎病変は整形外科が担当しています。)
機能的疾患
顔面痙攣、三叉神経痛
水頭症
正常圧水頭症
頭部外傷
慢性硬膜下血腫、急性硬膜下・外血腫、脳挫傷、外傷性脳内出血
特徴・特色・活動状況
脳動脈瘤は症例に応じ手術(クリッピング術)あるいは血管内手術をおこなっていますが、クリッピング術の件数は中四国でトップクラスです。脳腫瘍は症例に応じて手術と定位的放射線治療など安全、低侵襲な治療を目指しています。またナビゲーションシステムや術中モニタリングを用い、脳神経外科手術専用室での手術が毎日可能です。
医師紹介

名前 | 土井 章弘 |
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職名 | 院長 |
得意分野 | 脳神経外科領域全般 医療相談 セカンドオピニオン |
留学先 | ペンシルバニア大学・ブロードストリート病院 (アメリカ フィラデルフィア) |
大学卒業年 | 昭和40年 |
臨床研究 | 脳血管障害 脳腫瘍 小児脳神経外科 脊髄外科 頭蓋内圧亢進に対する基礎研究 |
所属学会 | 日本脳神経外科学会 |
メッセージ | 良いスタッフに恵まれて、毎日楽しく仕事をしている。 私の夢は、市民に誇りに思っていただけるような脳神経運動器疾患を対象にした総合的専門病院を育成することです。 好きな言葉は、坂村真民さんの「念ずれば花ひらく」。 |
趣味 | 人育て |
略歴 |
1966年岡山大学脳神経外科に入局(西本詮教授)。 1970~1972年まで米国留学し、1973年から岡山国立病院・岡山大学に勤務する。 1975年3月~1987年まで、香川県立中央病院 脳神経外科主任部長として勤務。 1988年に岡山旭東病院院長に就任。脳・神経・運動器疾患の総合的専門病院に向けて理念経営を目指す。 病院に癒しの文化をとりいれ、医療とアートの融合を実践。 著書:「院長のひとりごと No.1、 No.2」西尾総合印刷 2014年。院内1階売店にて発売中。 |

名前 | 吉岡 純二 |
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職名 | 診療統括部長・院長補佐・健康センター長 |
留学先 | アメリカ(ミシシッピー) |
大学卒業年 | 昭和49年 |
研究 | 脳血管の病態生理 |
主な資格 | 日本脳神経外科学会専門医 日本脳卒中学会専門医 Fellow of the American Heart Association |
主な所属学会 | 日本脳神経外科学会 日本脳神経外科コングレス 日本脳卒中外科学会 American Heart Association ;Stroke council. |

名前 | 中嶋 裕之 |
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職名 | 脳神経外科 部長 |
得意分野 | 頭蓋底・腫瘍外科 脊髄外科 脳血管障害 |
留学先 | アメリカ(ニューヨーク) |
大学卒業年 | 昭和57年 |
研究 | 神経組織の移植 |
主な資格 |
日本脳神経外科学会専門医 日本脳卒中学会専門医 日本脊髄外科学会認定医 |
主な所属学会 | 日本脳神経外科学会専門医・代議員 日本脳神経外科コングレス 日本脳卒中の外科学会 日本脳腫瘍の外科学会 |
メッセージ | 常に、より安全確実な手術をめざしていきたいと思っています |
掲載 | ・幅広い脳神経外科領域(2017年9月4日山陽新聞) ※外部サイトへ飛びます ・顔面けいれん(片側顔面痙攣)は病気?症状や生活状況に応じた治療法を(オセラ 3-4/2017/NO.086) |

名前 | 津野 和幸 |
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職名 | サイバーナイフセンター長 主任医長 |
得意分野 | 脳神経外科 サイバーナイフ治療 兼務 |
大学卒業年 | 昭和60年 |
資格 | 日本脳神経外科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 |
掲載 | ・サイバーナイフについて(2018年6月4日山陽新聞) ※外部サイトへ飛びます ・サイバーナイフについて(オセラ 3-4/2018/NO.092) |

名前 | 佐藤 元美 |
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職名 | 主任医長 |
得意分野 | 脳神経外科領域全般 脳血管攣縮 脳血管障害 下垂体手術 内頚動脈血栓内膜剥離術 |
留学先 | アメリカ(ミシシッピー) |
大学卒業年 | 平成6年 |
研究 | 脳血管攣縮の病態生理 |
資格 | 日本脳神経外科学会専門医 日本脳卒中学会専門医 日本神経内視鏡学会技術認定医 |
主な所属学会 | 脳神経外科コングレス 日本間脳下垂体腫瘍学会 |

名前 | 馬場 義美 |
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職名 | サイバーナイフセンター顧問 |
得意分野 | 定位的放射線治療・脳神経外科領域一般 |
留学先 | アメリカ(ニューヨーク) |
研究 | 神経化学 運動準備電位 |
主な所属学会 | 日本脳神経外科学会 脳神経外科コングレス |
大学卒業年 | 昭和47年 |

名前 | 別宮 博一 |
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職名 | 健康センター脳ドック専任 |
得意分野 | 脳神経外科領域全般(特に機能的脳神経外科) 不随意運動症に対する定位脳手術 |
留学先 | アメリカ(ニューヨーク) |
大学卒業年 | 昭和42年 |
研究 | 定位脳手術 |
資格 | 日本脳神経外科学会専門医 |
主な所属学会 | 日本脳神経外科学会 脳神経外科コングレス 日本脳ドック学会 |
メッセージ | 「脳ドックを受けて良かった」と言っていただけるよう、努力をしています |
質問コーナー
脳神経外科と神経内科、どちらを受診すればよいですか?
原則的には脳神経外科は手術治療の可能性のある疾患を扱い、神経内科は手術を必要としない疾患を扱います。
当院では脳梗塞は主に神経内科が担当し、手術適応がある場合脳神経外科が担当します。慢性頭痛、めまい・ふらつき、しびれ、物忘れやご高齢で手術が考えられない場合、最初は神経内科受診をお勧めします。
脊椎脊髄疾患を脳神経外科で扱っている病院もありますが、旭東病院はどうですか?
当院では脳神経外科は頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症などの頚椎疾患、および脊髄腫瘍、脊髄血管障害などを扱い、整形外科は脊椎脊髄全般を扱っています。
従って腰椎椎間板ヘルニアや腰椎脊柱管狭窄症などは整形外科が担当し、頚椎疾患は両方の科で扱っていることになります。全く手術適応のない変性疾患などは神経内科が担当します。
未破裂動脈瘤があると言われたのですが、どうすればよいでしょうか?
未破裂動脈瘤があっても、すぐに破裂するわけではなく大体年1%前後の破裂率といわれています。しかし、動脈瘤の部位・大きさなどによって異なります。
個々の症例により異なりますので、担当医の説明を十分納得するまで聞いた上で判断していただきたいと思います。手術しない場合は、半年から1年ごとの経過観察をお勧めします。